2016年10月17日

国が開示した文書の「堤防高」(堤防天端の最も高い位置)と、住民向け看板の「堤防高」(堤防天端の最も低い位置)で「堤防高」の基準が異なっている! 一体どちらが正しいのか?住民に国交省が保有する文書と異なる堤防高を説明するとはどういうことなのか???

今回は国交省が開示した鬼怒川の堤防横断図についてです。

情報開示を受けたのは、常総市内を流れる鬼怒川
4K〜27Kまで250m間隔堤防横断図です。
http://kinugawa-suigai.up.seesaa.net/pdf/K-teibo-odanzu.pdf

この堤防横断図は、私が想像していたものと全く異なっていたので、
思わず絶句してしまいました。。。

この図と併せて「堤防関連データ」も開示されていますので、
国はこの2つを見比べて、様々な検討をしているということなのでしょう・・・。
それにしても、これでは色々データを引っ張り出してこないと何もできないので非常に大変だろうなあと思いました。
http://kinugawa-suigai.up.seesaa.net/pdf/kinugawa-teibo-data.pdf

あまりに呆気にとられてしまった堤防横断図ですが、
1点、非常に気がかりな点があります。

それは「堤防高」です。

例えば、豊水橋北側の新八間堀川と鬼怒川の合流点に近い11.25Kの堤防横断図を見てみましょう。

鬼怒川堤防横断面 11.25K
PDFは下記リンクの31/94ページ↓
http://kinugawa-suigai.up.seesaa.net/pdf/K-teibo-odanzu.pdf


この図を見ると、明らかに
堤防高は堤防天端の最も高いところを指しています。
他の図面も同様に、堤防高は最も高いところを指しています。


皆さん、「えっ?」と思いませんか???

9月30日のブログで、「H27大房災害復旧工事」に触れた際、
その看板に掲載されていた標準断面図では、
堤防高はその最も低い部分の高さとなっていました。
計画築堤高、計画堤防高、現況堤防高、施工後堤防高など、
いずれも最も低い部分の高さを指していました。

http://office-aoba01.seesaa.net/article/442365070.html

鬼怒川 大房災害復旧工事掲示板
H27大房災害復旧工事 標準断面図


この看板は、住民向けの看板です。

この図を見た住民は、
堤防高と言われている値よりも
実際の堤防は天端の傾斜分だけ高くなっているんだ
と安心することでしょう。


しかし、

国交省が開示した文書を見ると
堤防高は天端の中で最も高い位置を指しており、
住民に説明している堤防高と、
国交省の内部文書の堤防高は異なる
ということになります。


こんなことがあっていいのでしょうか???


この大房の標準断面図によれば、
住宅側が高く、川側が低くなっており、
堤防天端は1.5%の傾斜がついています。
堤防天端幅は6m。
これで1.5%の傾斜となると、
6×1.5/100=0.09m=9cm

つまり、9cm住宅側が高くなっているか、いなかという問題になります。

住民は堤防高よりも更に傾斜分の9cm高くなっていると安心していたところ、
実際は堤防高が最も高いところだったとなると、
住民の生命・安全に対して脅威となりかねません。

堤防高とは、一体どの高さをいうのか、
国は明確に国民に示さないといけない
と思います。






posted by joso at 00:30| 基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月15日

鬼怒川左岸17.50K〜17.69Kの190m区間の「破堤跡」について

鬼怒川の重要水防箇所一覧表で、
左岸17.50K〜17.69Kの190mに破堤跡があり、
「要注意」とされていることが10月10日の記事のコメント欄で盛り上がりました。

「破堤跡」について、その後も情報が寄せられています。
心より感謝申し上げます。

地元の方々から情報を集めて下さったという熱心な方もいらして、
「豊受神社の裏の堤防が切れたというのが正しいようです」
と情報を下さいました。

写真も撮って送って下さいました。

鬼怒川左岸 17.50K 破堤跡
鬼怒川左岸17.50Kより上流方向を眺める
鬼怒川左岸 17.75K 破堤跡
鬼怒川左岸17.50K付近にある「越路屋酒店」さんの看板(黄色の円)
鬼怒川左岸 17.75K 破堤跡
鬼怒川左岸17.75Kより下流方向を眺める
鬼怒川左岸 17.75K 破堤跡 豊受神社
鬼怒川左岸17.75K付近の豊受神社と堤防


破堤跡をまたぐ形で圏央道の橋梁が架かっているのですね・・・。
堤防脇の橋脚には、ひときわ目立つ白いコンクリートブロックが張られ頑丈に守られていますが、ここがかつての破堤跡なので、とりわけ頑丈にしたということなのでしょうか・・・。

橋脚自体は守れたが、破堤してしまったということにならないように
堤防自体の強度もよく検討して頂きたいと願わずにはいられません。
というのも、
県道が堤防の上からおりる近辺の堤防の天端幅は、
非常に狭くなっています。

鬼怒川左岸 17.75K 破堤跡
豊受神社付近の堤防天端は非常に狭い


国土交通省関東地方整備局下館河川事務所が公開している鬼怒川の堤防等整備予定図によれば、赤線で表されていますので、今後整備が予定されている場所ですが、できれば早めに改修工事をして頂きたい箇所です。
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000645621.pdf






以下に、10月10日の記事のコメント欄のコメント(抜粋)を転写させて頂きます。
是非、皆様、ご一読下さい。

左岸の17.50〜17.69Kの190mに破堤跡があるということは知りませんでした。
この破堤跡はいつの時代のものなのでしょう。
 
ところで左岸の17.50〜17.69Kってちょうど圏央道の橋の辺ですね。
橋脚があると流れが変わり危険になることはないのでしょうか。
橋脚部分はしっかりガードしてありますが、その上流や下流部は大丈夫なのでしょうか。
Posted by 市民 at 2016年10月10日 09:01
 
鬼怒川左岸17.50〜17.69キロの破堤跡というのがなんだか恐ろしいです。
今までにも三坂で破堤していたなんてしりませんでした。
こういう重要なことを、なぜ常総市は住民に教えてくれないのでしょう。
Posted by 天満町 at 2016年10月11日 11:03
 
この破堤跡は78年前、昭和13(1938)年のものです。
何人かのお年寄り(85歳前後)から「三妻の越路屋(酒店)のあたりで切れた。」という話をお聞きしました。
また、「その上流で県道が堤防の上から降りた所にある神社のあたり」とおっしゃる方もいました。
昭和13年の水害記念碑のことについては、以前にこのブログで取り上げていました。
ちなみに、その左隣には「明治43年鬼怒川決壊」と刻まれた石碑があります。明治43年は1910年、106年前です。話をお聞きしようにも・・・。
 
橋脚については、昔の橋は橋脚の数が多く低かったので、そこに木材など様々なものが引っ掛かり、流れを阻害した(カスリーン台風時の利根川・栗橋付近での決壊原因のひとつ)が、今の橋は橋脚の数が少なく高いので危険性は少ない、と河川工学の専門家の方に教えていただきました。
 
橋の上流部も下流部も危険です。ここも含め、守谷から筑西まで危険な堤防だらけです。上流へ行くほど危険です。
「下館河川事務所ホーム>鬼怒川緊急プロジェクト>鬼怒川緊急プロジェクトの進め方>堤防等整備予定図>」を見て下さい。黒線が安全、赤線が危険と思って下さい。赤線だらけで、空恐ろしくなります。

25.35km地点を中心とする若宮戸の溢水箇所は、25.23〜25.37kmの区間とかなりの部分が重なっている、という意味です。つまり、国交省が危ないと認識していた所が掘削されてしまった、ということです。その結果起こったことは、他の皆様がコメントされているとおりです。
Posted by 鬼怒沼仙人 at 2016年10月12日 02:39
 
破堤跡のことについて詳細に教えて下さりありがとうございます。
こういう情報は多くの市民に知ってもらい、かつ代々語り継いでいかないといけないと思います。
この際、市内で起きた水害の歴史を整理して一冊の本にしておくなどした方が良いと思いました。
 
下館河川事務所が公開している堤防等整備予定図は下のリンクですね。
まさに赤線だらけで驚きました。  ありがとうございました。
Posted by 市民 at 2016年10月12日 20:40
 






posted by joso at 00:25| 基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月10日

地図と鬼怒川の重要水防区域・重点区域を対比しよう!

常総市地域防災計画」(平成25年3月)の
資料編」(26/55〜32/55ページ)の
市内河川重要水防区域」の一覧表は、
どうもわかりづらいと思いませんか???

もともと、一般市民が見るようにはできていないのかもしれませんが、
それにしても、頭がゴチャゴチャになります。

左岸、右岸別に上流から下流に向かってデータが並んでいればまだしも、
上流から並んでいるのかなと思うと、
下流から上流にさかのぼるところがあったり、
順番がゴチャゴチャです。
左岸と右岸がこれもまたゴチャゴチャに出てきます。
どういう法則で並んでいるのかもよくわかりません。
更に、一覧表の中の「重要水防箇所」の「粁杭位置(K、m)」というのも
わかりづらいものになっています。
(ちなみに、「粁」とは「キロメートル」と読みます。)

ここから、あそこまでの何mの区間というように
表示していてくれれば、わかりやすいのかもしれませんが、
いちいち計算しないといけません。


そこで左岸と右岸に分け、上流から下流に向かって並ぶように再整理を行いました。
(樋管など工作物は区間ではなく地点での表示なので、不規則な表示になっている箇所はご容赦下さい)。
その結果が下記リンクです。
今回は皆さんにも色々な角度からデータを見て頂こうと思い、EXCELデータも公開いたします。
(EXCELデータがダウンロードできない方はPDFでご覧下さい。)


この表だけを見ても場所がよくわからないという方のために距離数のわかる図面も用意しました。
これは、国土交通省関東地方整備局下館河川事務所が公開している
「平成27年9月関東・東北豪雨」及び「鬼怒川緊急対策プロジェクト」について
の47/81ページの図を元に作成してあります。
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000654720.pdf






posted by joso at 20:35| 基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月01日

零点高(修正完了):国土交通省関東地方整備局下館河川事務所調査課から電話があり、鬼怒川水海道及び小貝川水海道の水位観測所の零点高の表示は全て正しいものに修正完了したそうです!!国の素早い対応に感謝!!

9月26日に国土交通省関東地方整備局下館河川事務所調査課長に
鬼怒川水海道及び小貝川水海道水位観測所正しい零点高を教えて頂いたのですが、
標識やHPの修正には少し時間がかかるというお話でした。
http://office-aoba01.seesaa.net/article/442279017.html

水位観測所名 零点高(正しい値)
 
鬼怒川水海道

 
Y.P.+9.914m
 
小貝川水海道

 
Y.P.+8.824m

ところが、9月30日、国土交通省関東地方整備局下館河川事務所調査課長より電話があり、
なんと、標識とHPのデータも正しいものに修正して下さったとのこと!!!
わずか4日で修正して頂けるとは、なんと素早い対応なのでしょう!
心より感謝申し上げます。


鬼怒川水海道水位観測所の修正された標識を早速チェックしてきて下さった方がいます。
こちらも何という素早さ!!!心より感謝申し上げます。

鬼怒川水海道水位観測所 零点高
鬼怒川水海道水位観測所の零点高はきちんと修正されていました!

ということで、標識と全ての国交省のHPが全て修正が完了して喜んでいたところ・・・
あれ???
国土交通省川の防災情報のHPに出ている「水位標のゼロ点高」がどうも違うような・・・

水位観測所名 標識 国土交通省
水文水質
データベース
観測所情報
国土交通省
川の防災情報
 
鬼怒川水海道
 
 
小貝川水海道
 


むむ、これはどういうことなのだろう。。。と首を傾げてしまいました。

ここで思い出さないといけないのが、Y.P.とT.P.の関係です。
http://office-aoba01.seesaa.net/article/437917012.html
国土交通省関東地方整備局のHPに換算式が紹介されています。
http://www.ktr.mlit.go.jp/tonege/suii/hyou.htm

Y.P.=T.P.+0.84
↑↓
T.P.=Y.P.-0.84

零点高をY.P.表示、T.P.表示にしたものと、国交省の川の防災情報を一覧表にしたものが下表です。

水位観測所 零点高
Y.P.表示 T.P.表示 国交省
川の
防災情報
鬼怒川水海道 Y.P.+9.914m T.P.+9.074m 9.0m
小貝川水海道 Y.P.+8.824m T.P.+7.984m 7.9m

うわっ、T.P.表示にして小数点第2位を切り捨てるとちょうど国交省の川の防災情報になるではありませんか!


なるほど!
国交省の川の防災情報は全国の河川を対象としているので、東京湾中等潮位のT.P.で統一しているんですね。
利根川水系鬼怒川小貝川江戸川工事基準面のY.P.で統一しているということなんですね。

これで疑問点が1つ解消しました!!!



posted by joso at 00:00| 基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月27日

零点高(確定):国土交通省関東地方整備局下館河川事務所調査課から電話があり、鬼怒川水海道及び小貝川水海道の水位観測所の零点高が確定しました!!

水位観測所の「鬼怒川水海道」と「小貝川水海道」の零点高について、
水位観測所に設置してある標識の値と、国交省のHP上の値で異なっていることが明らかとなり、どれが正しい値なのかということが問題になっていました。


9月26日午後6時頃、
国土交通省関東地方整備局下館河川事務所調査課長より連絡があり、
単純ミスによる誤表記だったとして、
正しい値を教えて頂きましたので、
下表の通り皆様にご報告いたします。

水位観測所名 零点高(正しい値)
 
鬼怒川水海道

 
Y.P.+9.914m
 
小貝川水海道

 
Y.P.+8.824m


下館河川事務所では、今後、誤ったデータを公表していた下表の「×」印について、正しいデータに修正するとのことでした。
なお、正しいデータへの修正は多少時間がかかるということでした。
修正が完了した際には、修正した旨、ご連絡を頂けることになっています。

水位観測所名 標識 国土交通省
水文水質
データベース
観測所情報
国土交通省
川の防災情報
 
鬼怒川水海道
 
× ×
 
小貝川水海道
 
× ×


下館河川事務所から連絡を頂けて、正直ホッとしました。
どうして連絡を頂けないのだろうかと非常に心配していました。
ご多忙の中、ご連絡頂ありがとうございました。



追伸、これらの零点高を巡りましては、
こういう理由でこの値が出てきたのではないかと色々考え、
途中の計算を付けてコメントを下さった方もいらっしゃいました。
コメントを下さった方、ありがとうございました。



posted by joso at 11:05| 基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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